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連載コラム「初めての投資信託」

お取り扱い投資信託一覧

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2.時間分散

さて、上のような値動きをする株式があるとします。皆さんは、どこでたくさん買いたいと思いますか?一番株価が安い2月ですよね。でも、株って、後になって見れば「ここが安かった、ここが高かった」とわかりますが、そのときは「まだまだ下がる…もっと下がってから買おう…あらら、上がってきた…あの時に買っておけばよかった」と、なかなかうまくいきません。

値動きのある商品を買っていくためには、時間を分散するという考え方があります。つまり、“一度に買わず、時期や回数を分けて買っていきましょう”ということです。そのひとつの方法として、「ドルコスト平均法」があります。

ドルコスト平均法(定時定額買い付け)
値動きのある商品を、積み立てて買っていく購入方法です。一定期間ごとに一定金額で買える分だけ買っていきます。一定期間ごとに決まった数量を買っていく方法と比べ、平均の買い単価が低めに抑えられるメリットがあります。

株式を買う場合で考えてみましょう。決まった金額で買える分だけ買っていくと、単価が上がれば買える株数は少なくなりますが、単価が下がればたくさんの株数を買えます。結果、長い目で見ると、買い付けの平均単価が低くなりやすいのです。普通、株価が下がれば“これ以上買いたくない!”と思いがちですが、下がったときこそ、たくさん株数を増やすチャンス!だともいえるでしょう。
ね、これだと、最初に皆さんが「2月に買いたい」といわれたことが自動的に可能となる買い方ですよね!そして、これも個人の相場観は必要ありません。

3.長期投資

「資産分散」や「時間分散」以外にも、「長い目で見ること」も大切です。短期間では値動きの大きい商品でも、長期になるほど安定してくる傾向があります。過去の投資信託の実情を見ても、実際の利回りと、個人投資家が実際に取れた利回りはかなりのズレがあるそうです。それはなぜでしょうか?
相場に上がり下がりは付き物です。なのに、ちょっと下がったからといって怖くなって手放す…そして上がり始めたらまた買う…というような取引をしている方が多いからです。私たち素人が短期で利益を取っていこうと思っても、なかなか難しいものです。一度や二度、うまくいったからといって、それから先も勝ち続ける保証はありません。資産形成のための投資ならば、相場の動きに一喜一憂しないで、ド〜ンと構えて長い目で考えていくことが大切です。

それでもやっぱり投資に踏み込む勇気はちょっと…と考えているあなたに質問です。次のうちどちらを選びますか?
質問1
A 必ず70万円もらえる。
B 80%の確率で100万円もらえるが、20%の確率で何ももらえない。
質問2
C 必ず70万円支払う。
D 80%の確率で100万円支払わなくてはいけないが、20%の確率で無料になる。

さあ、いかがでしたか?

1番目の質問は、利益に関する好みを聞いています。Aを選ぶ人が8割だといいます。
2番目の質問は、損失に関する好みを聞いています。Dを選ぶ人が8割だそうです。

では、本当にそれがいいのでしょうか?
数学的な期待値(金額×確率)は、
A  70万円
B  80万円
C  −70万円
D  −80万円

より大きな利益を得る可能性はAよりもBが、損失を小さく抑えられる可能性はDよりもCの方が高いのです。
実はこれは、投資の「行動経済学」からの質問。一般的に人間は、得する場面ではリスクを避けようとする行動をし(=確実性を狙う)、損をする場面では、リスクを好むような行動(=損しないという可能性に賭ける)をするようです。面白いですね。やはり、資産形成の手段として投資を考えるならば、個人の心理的な部分と相場観は排除した方がうまくいくということでしょうか!

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BRICs(ブリックス)、VISTA(ビスタ)。何のことでしょう。
BRICsは、B(ブラジル)R(ロシア)I(インド)C(中国)のことで、いずれも広大な土地・豊富な資源と人口を持ち、ここ数年経済発展が著しい国の総称です。また、VISTAはV(ベトナム)I(インドネシア)S(南アフリカ共和国)T(トルコ)A(アルゼンチン)の新興5カ国のことで、BRICsに続くものとして2006年から使われています。

さて、このBRICs、VISTAに投資する投資信託が人気です。各運用会社も相次いで設定していますし、ここ1年間の新興国に投資するファンドのほとんどが20〜40%の運用実績を上げています。中国に投資するものの中には100%を超えるものもあります。つまり、一年で資産が倍以上になるってことですね。

特に、投資に少し慣れた方が、「日本だけではなくいろいろな国に分散投資しましょう」とか、「これからこの新興国のものすごい経済成長に伴って、株価も上がっていきますよ」などと説明を受けて購入されるようです。
確かに、これらの国の経済成長率は中国の10%をはじめとして7〜8%を超える国も多く、日本などの先進諸国の成長率と比べると大変高くなっています。また、若い年代の人口が多いため、労働人口の比率も今後数十年は上昇し、緩やかな経済成長が続くといわれています。
しかし、これらの国は、政情不安の懸念もあります。アルゼンチンは2001年に経済危機に陥り、2002年には日本でもアルゼンチン債の債務不履行や利子の支払いが停止されています。

このように、新興国に投資する投資信託は、うまくいけば大きな成長が見込める反面、デフォルトリスク(債務不履行の危険性)も大きくなります。また、設定されてからの期間が短く十分な実績がわからない、情報が得にくい、為替の影響を受ける、などの注意点もきちんと理解したうえで投資するべきです。BRICs、VISTA関連の投信は、ある程度、リスクに対して抵抗力のある投資家向けの投資信託だといえるでしょう。

[コラム執筆者]

時川郁
CFP。1963年熊本県生まれ。大妻女子大学短期大学部卒業。
日興證券にて11年間窓口営業に従事。1996年にファイナンシャルプランナーとして独立。マネー・ライフプランの個別相談から、セミナー・執筆など精力的に活動している。熊本日日新聞「家計のイロハ」、月刊家族時間「お金の学校」などを執筆。

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