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連載コラム「株の始め方」

【特定口座とは何か】〜簡単に確定申告ができる!〜

さて、株で値上がり益(キャピタルゲイン)が出ると、当然税金がかかります。1月から12月までの1年間の純譲渡益を翌年3月15日までに確定申告し、利益(純譲渡益)の10%(平成20年以降は20%)が税金となります。この純譲渡益を計算する場合、上場株式だけでなく、外国株や上場投資信託(ETF)、上場不動産投資法人(REIT)などの損益も通算でき、手数料も差し引くことができます。また、損失が出た場合は翌年以降3年間にわたって利益から差し引くことができます(繰越控除)。

投資家が確定申告をするわずらわしさを軽減するために作られたのが「特定口座」です。特定口座で売買された株式などの損益を、金融商品取引業者が代わりに計算します。個人投資家は、特定口座を作るか、作らないか(一般口座)を選択でき、また、特定口座を作っても“税金を源泉徴収する口座”か、“源泉徴収なしの口座”かも選択できます。

源泉徴収する口座を作った場合は、確定申告は不要となります。ただし、損失の繰越控除を使う場合や、いくつかの金融商品取引業者で特定口座を持っていて、合算すると損失が出る場合には、利益が出ていた特定口座から徴収された税金を還付してもらうために確定申告が必要となります。

源泉徴収なしの口座(簡易申告口座)を作った場合は、1月末までに前年1年間の取引報告書が送付されますので、利益が出ていれば確定申告書にこの取引報告書を添付して確定申告をします。

また、特定口座以外の一般口座の売買で損益がある場合は、特定口座と一般口座の損益を合算して確定申告します。この場合、一般口座の売買については明細書を自分で作成して提出しなければならず、頻繁に売買する人にとっては大変な作業となります。

【売り時、買い時とはいつ?】〜自分なりのルールを決めよう〜

さて、株をやるのは、多くの場合が値上がり目的で利益を得るためでしょう。少しでも安いところで買って、一番高いところで売りたいと思うものです。でも、「自分が買うと下がるし、売ったとたん上がりだした」という声をよく聞きます。これはどうしてなのでしょう?この点については、あくまで心理的なものが多いと思われます。自分が売ったあとは、ちょっとでも上がるととても悔しく思うものなのです。

チャートを見て、「あー、ここで買っておけばよかった。そしたらもう倍になっていたのに…」「この銘柄は買おうと思っていたんだよね。もう3倍になってる。買っておけばよかった」このような言葉もよく耳にします。後になれば、ここが買い場だった、売り時だったとわかりますが、実際はそううまくはいかないものです。

下がっているときに買って、上がったら売る!これが一番です。でも、ほとんどの方はその反対をやってしまいます。

下がっている銘柄はまだまだ下がるかも…と思うと買えない、上がりだした銘柄はまだまだ上がるかもしれないと思うと売れない。つまり、結局は上がっている銘柄を買って下がってきたらあわてて売る、一番多いのがこのパターンです。これではいつまでたっても儲かるわけがありません。

先日のライブドア事件の影響でほとんどの銘柄の株価が大きく値下がりしたとき、多くの方は、「株って怖いね」「いつまで下がるんだろう」「売らなきゃ!」と大騒ぎしていました。でも、ライブドアに直接関係のない株まで一斉に値下がりしていたのです。こういうときこそ優良銘柄のバーゲンセールです。ここで買っていれば、市場が持ち直したときには利益が出るのです。「こんなに安いときがあったんだ。ここで買っていればよかった」と言いながら、またその水準に下がると今度は怖くて買えないのです。

会社の内容をきちんと理解した上で、今のところ人気がなく安くなっている株を先回りして買っておけば、きちんとした業績を出している会社ならばいつか上がってきます。でも上がりだすとなかなか売れないものです。さらにみんなが注目し始めるとどんどん上がってきます。そのときこそ売り時なのです。みんなが買い出したら自分は売る。そして、また、下がっている株を先回りして買うのです。みんながわれもわれもと高値で買っている株を、自分は利益を出して売る、気持ちいいですよ。

買い時、売り時はだれにもわかりません。後にならないとわからないものなのです。だから、自分なりのルールを決める。先ほどの例は私の投資ルールです。でも、これが正解だとは言いません。私は私流でやる、そうすれば結果損をしても納得して反省する余裕があります。もちろん、上がってきた勢いに乗って利益を出す方法もいいでしょう。皆さんは皆さんで、自分流の買い時、売り時のルールを考えてやってみませんか?
ただ、「買っておけばよかった。目を付けていたのに」といつも言い続けている人がいます。どんなに目を付けていたとしても、考えすぎて買わなければ、それは“絵に描いた餅”。まずは買ってみること、少しでもいいから実際に行動することです。今から株を始めようと思っている方、思い立ったときが買い時なのかもしれませんね。

[コラム執筆者]

時川郁
CFP。1963年熊本県生まれ。大妻女子大学短期大学部卒業。
日興證券にて11年間窓口営業に従事。1996年にファイナンシャルプランナーとして独立。マネー・ライフプランの個別相談から、セミナー・執筆など精力的に活動している。熊本日日新聞「家計のイロハ」、月刊家族時間「お金の学校」などを執筆。

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